10年ぶりに印刷したくなったのでプリンタを購入した

電子媒体を電子のまま画面で消化するようガジェットなど整備してきましたが、消化状況が微妙かもしれない体感があり、テコ入れしたくなりました。紙の本ならそれなり消化できてるし、紙に出してみるのはどうだろうなと、で、プリンタ購入してみました。

10年前に使ってたプリンタ

HP Officejet Pro 8000 を使ってたようです。SOHO向けに、給紙トレイにたっぷり置けて、インクタンクもそこそこ大きめで、Linux用プリンタドライバもあるから、、、とかで選んだかな。情報処理技術者試験:DBの過去問を数年分ワサーーッと紙出ししたような記憶があります。

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10年ぶりに購入したプリンタ

Canon G6030。思い付いたときに Apple AirPrint で iPhone から印刷できて、インクの量とかインク単価とか安すぎて気にならず、文書を印刷しまくれる、な雰囲気で探して辿りつきました。2019年6月発売らしく、遠からず新モデルも出ちゃう気がしましたが、そんな劇的な陳腐化はせんでしょうとの見切りで決めました。

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G6030 機種別サポート詳細|キヤノン

10年ぶりに印刷しているもの

印刷そのままレイアウトなPDFファイルを、紙に出して読んでます。どんなのかというと、技術書典で購入した同人誌のPDFとか、ググって調べ物してるときに引っかかった公文書とか論文とかもPDFがあります。基本は PDF のまま iPad のブックや macOS のブックで読むのですが、なんか読むのシンドイなとか捗らねえなってときに、紙に出してみると一瞬で読めたりします。

Pocket の奥底に年単位で置いてあった「あとで読む」なウェブページを、紙に出して読んでます。iPhoneで Pocket で見ようとすると、スクロールバーが超小さくて、おまえこれ何万文字あるんじゃいって気が重くなって「いつか読もう」で沈めていた記事です。PocketからだとOGP画像だけになって微妙なので、Safariで開いて、リーダーモードにして、共有でプリントで出してます。紙に出してみると、A4で数ページだったり、10ページちょっとだったり、30ページだったり様々ですが、思いの外スルスル読めてます。

10年ぶりで感動したところ

WiFi接続の体験がよい。WiFi接続で家庭のネットワークに参画する機器は多いですが、初回の参画させるところは難関で、機器ごとのホスピタリティに劇的な差があります。ひどい機器だと、液晶パネルにキーボードが出て、物理矢印キーでチマチマとWiFiパスワードを入力させるなんてのもあったりします。G6030は、Canonが用意してる [Windows|Mac] 用アプリが、セットアップ時にゴニョゴニョと怪しげな感じに OS から WiFi アクセスポイントの情報を抜いて、プリンタに教えてるようです。簡単なのはよいけど、もうちょっと怪しくない感じにしてくれると嬉しいかな。

WiFi接続の印刷の体験がよい。最初の誰か1台がG6030にWiFiアクセスポイント情報を渡して、G6030がWiFiネットワークに参加したら、他の端末は「同ネットワークにいるG6030」を指定するだけでセットアップが終わり、ただちにプリントできるのがよかった。Apple AirPrint に対応しており、印刷したいものを iPhone, iPad で開いた状態で、「共有」から「プリント」で、シュッと印刷できるのもよいですね。

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インクの量がブッ飛んでる。プリンタを安く売り捌いて、インクカートリッジで稼ぐんだぜってところに、外野の業者がクソデカインクタンクを外付けする改造キットを売って困ってるんですう、みたいな話だったはずが、プリンタメーカーがクソデカインクタンクな製品を売ってしまうとはねえ。インクの販売価格は激安で、ちょっと高い醤油くらいの価格です。黒インクは最初に入れる1本と、予備の1本が付属していて、これ使い切るより先に、プリンタ本体のどっかガタが来そう。インク以外のプリンタ自体のスペックに対して、プリンタ本体価格は高めの印象です。昔ながらのインクカートリッジで稼ぐタイプのモデルを探せば、もう 1 - 2 万は安価っぽいです。

10年ぶりだけど変わってないところ

ダメだとは思ってない。

デカい。設置面積がデカい。座布団くらいの面積があります。トータルの体積は変わらず、高さを増やして、設置面積が減る方向の頑張りがあると嬉しいです。

印刷速度はそんな変わってません。G6030は印刷速度は特別ウリにしてないし、モノクロで分速13枚イケるなら全然オッケーですね。HP Officejet Pro 8000がモノクロ分速15枚だったらしい。

電子書籍を、好みの拡大率、紙サイズ、紙質に、印刷して読む

つねづね「紙版を買ったら電子版のダウンロード権も付けてほしいなあ」と思ってましたが、そういう売り方をしてくれるところは少なく、紙は紙、電子は電子で別々に購入する必要がありました。また紙版も、デカい紙で携行がキツかったり、こうね、なんとかならんのかと。

計算上は以下のことが言えます。

  • A4コピー紙は1枚1円未満で購入できます
  • G6030のカタログスペックでは、インク代はモノクロ印刷なら1枚0.4円で、モノクロ印刷は分速13ページです
  • 電子文書500ページを、モノクロ両面印刷で出すと、紙250円インク200円で40分くらいで出せる

この量をこの金額と速度で出せるなら、これはもう 電子書籍を、好みの拡大率、紙サイズ、紙質に、印刷して読む自由を得られた と言えましょう。

皮算用してみると、約4000円の書籍を、これまで紙も電子も購入していた人(私です)が、電子版のみ購入し自前で印刷して読むようにすると、14冊が損益分岐点で、自前印刷するほうが安価になります。紙めっちゃ良いのを使って、紙1800円インク200円かけたとしても、27冊で損益分岐点を越えます。悪くない皮算用だなと思いました。

docs.google.com

なお、わざわざ書くまでもないとは思いますが、自分が購入した電子書籍ファイルを、自分が楽しむ範囲でやるものです。どこぞで勝手に販売したらアウトです。

まとめ

購入して日は浅いですが、以下のことが言えそうです。

  • Canon G6030は、思い付いたときに Apple AirPrint で iPhone から印刷できて、インクの量とかインク単価とか安すぎて気にならず、文書を印刷しまくれるプリンタである
  • Canon G6030は、印刷にかかる費用が十分に安価なので、電子書籍を、好みの拡大率、紙サイズ、紙質に、印刷して読む自由を得られた

印刷しまくって読みまくります。