ヘッドホンに満足しきった話

謎にイヤホン/ヘッドホンにやたら金を使っていることに気がつきました。そのうちで「これがいいんですよ」というのを書き散らしてみます。

AfterShokz Aeropex

もっとも利用時間の長いガジェットである、社支給 MacBook Pro 16 と、私物 iPad mini にペアリングして使っています。

現今のフルリモートワークになってしばらくしてから、丸一日イヤホンを耳に詰めていると蒸れる疲れる痛くなるのを解決したく、使い始めました。耳の穴を塞がないので何しろ楽です。蒸れないので何時間でも頭につけてられます。

おもしろいのはウレタン耳栓が付属しているところ。各社がノイキャン頑張ってるところに「ソ連は鉛筆」みたいな解決で気に入ってます。音質は独特で、ぶっちゃけ4000円くらいの有線イヤホンと大差ない気がします。仕事しながら音楽を流してながら聞きする程度であれば、私は全然このくらいの音質でよいなと割り切れます。

骨伝導ヘッドホンで音量デカくすると、骨導音で脳ミソの聴覚のキャパを使い切るのか、気導音は何も聴き取れなくなるのが新鮮な体験です。「耳をふさがないから外音を聴き取れる」は音量小さめで使ってる時だけですね。

外出時は、メガネ、マスク、AfterShokzの3個が耳にかかり渋滞。どれか外すと、3個とも絡まって外れてくるのは困ったものです。電車に乗ってると、音量MAXにしても、電車の轟音で何も聞こえなくなります。

今時のイヤホン、ヘッドホンは、専用のスマホアプリを用意して、何か色々やってますが、Aeropexにはそういうのないです。Bluetoothでペアリングして接続して利用できるだけ。潔い。面倒が起きない。

Apple AirPods Max

Apple 製品ぜんぶにペアリングしてあります。ぜんぶというのは、

こうやって複数台をきまぐれに使っているので、音を発した機材に勝手にペアリングが移ってくれるのが良いです。ただ、Slack通知のスッコココでもペアリングが移るのは邪魔くさく、最近は「このMacに前回接続していた場合」にしています。こうすると AirPods Mac を頭に被った状態で、MacBluetoothで「接続」ってやったときだけ、他から奪って接続するようになります。

稀にハングするようで、2個のボタン長押しで再起動すると復活するのが面白いです。そうかこんなナリでも再起動が必要な機材なんだなと。

イヤーパッドが磁石接続で、引っぱればヒュッと取れるのが新鮮です。手洗いですが洗える。春夏の境の、エアコンを使うか使わないか微妙な時期に使って汗かいた翌日とかは、嗅いだらヤバかった。みなさん洗いましょう。

音はキレイでフラットで、他社製品のような「低音が強調されて」とかの味付けがない。これで好きなのですが、Mac に接続しているときは Macイコライザー Boom 3D を挟んで味付けて使ってます。元がキレイでフラットなので、イコライザーで強烈に振っても音が割れたりせず、とても満足しています。

Boom3D: Volume Booster and EQ

Boom3D: Volume Booster and EQ

  • Global Delight Technologies Pvt. Ltd
  • ミュージック
  • ¥2,440
apps.apple.com

Sony IER-M9 + SHURE RMCE-TW2 + AZLA SednaEarfit Light

SHURE RMCE-TW2

いわゆる TWS というやつで、何社かの製品を渡り歩いて到達しました。

Sony IER-M9 は有線イヤホンなのですが、イヤホン部分とケーブルを分離できて、接続部分はMMCXという規格のコネクタです。SHURE RMCE-TW2 は、MMCXコネクタのイヤホンを接続して、Bluetoothな完全ワイヤレスイヤホンにしてしまう製品です。

MMCXコネクタは、端子部分は暗黙の業界標準になっているようですが、端子の周縁部分の形状は各社が好き放題しているようです。買ってみたら、おまえ合わんやつかーというのが何度かありました。今回のこの組合せに関してはセーフです。セーフというのは、アウトなんだけどヤスリがけしてセーフとか、0.0何ミリか緩いのでワッシャー噛ましてとか、そういうのではなく、out of the box でパチッと無理なく接続できるということです。

複数台への Bluetooth 接続が簡単で良い。さきほどのApple製品に加えてSwitchにもペアリングしてあります。

RMCE-TW2 を起動すると、最初は前回接続していた機材に接続します。これは普通ですね。この状態で、それとは別のさあ使うぞという機材の Bluetooth 画面で RMCE-TW2 を選ぶと、接続を奪ってきて接続します。これが良い。Sony WF-1000XM3 などと同じ挙動なのですが、この挙動を実現してる製品はどうやら少ないようです。だいたいは「イヤホンを起動する。イヤホンを電源OFFる。イヤホン側をペアリングモードにする。接続先機材のBluetooth画面で探して接続する」の複数ステップになり、まじダルいんですよね。

いわゆるアクティブノイキャンは付いてないです。きょうびそんなバカなと思われるでしょうが、本来はSHUREのほぼ耳栓なイヤーピースを使うイヤホンを接続する製品なので、ANCが付いてないという主張らしいです。というところに、そんなではない Sony のイヤホンを接続してるので、ノイキャン要素皆無です。たぶん電車とか騒々しいところでは無力。

TWSですが、MMCXコネクタ部分でクリッと回るのを利用して、ちょっと声かけられたときに、RMCE-TW2は耳にかけたまま、イヤホンだけ耳から抜いて会話に応じることができます。外音取込でもよいのですが、私の趣味で、耳から抜いた状態で会話したい気持ちがあるので。

他社製品はスマホアプリ側にイコライザー設定を持っているのがほとんどだと思います。この製品は、スマホアプリでイコライザー設定を作り、RMCE-TW2 のメモリに記録させる方式のようです。この意味するところは、スマホアプリを入れてない機材にペアリングしても、イコライザー設定が生きるということです。例えば iPhoneイコライザー設定を組んで、Switchに接続してもイコライザー設定が効くのです。これが良い。

Sony IER-M9

音は Sony IER-M9 が鳴らしてます。音楽関係者向けの製品で、どの音もキレイにフラットに鳴ります。例によって好みの味を付けたいので、RMCE-TW2 のイコライザーで調整してます。無茶をしても割れたりせずキッチリ鳴らしてきます。

なお有線イヤホンとして使ったときと聴き比べると、なるほどBluetoothにするとボヤけるとかいうのは、こういうことかと理解できました。

AZLA SednaEarfit Light

L サイズです。私やたら耳の穴が広いようで、何社かのLとかLLといってるやつを使うもののスカスカで収まりが悪く、きちんと寸法みて探そうと探して到達したのがコレ。黒くてしっかりしたのと、半透明で柔いのとで、柔いので、長いのと短かいので、長いのを、として、 AZLA SednaEarfit Light の L でございます。

総じて

ノイキャン性能は重視しなくなった

通勤の、くそやかましい電車に小一時間ゆられる耐え難い苦痛に耐えるため、ノイキャン性能がわずかでも高いイヤホン/ヘッドホンを追求していました。フルリモートワークになってからは、ノイキャン性能は生活音を抑止できれば十分で、なんならノイキャン機能無しでもまあいいかなと。生活様態が変化したことで、イヤホン/ヘッドホンの要件が変化したのですね。

外出しない、金を使わない、行き場を失した小銭の使い道となった

もともと外出はしない質でしたが、いよいよ「何日ぶりに外出した」が現実となりました。通勤してれば生活リズムとして一定の金銭を使うのですが、そういうのがなくなり小銭が浮き、そうした金の使い道として無闇に高価な音響機器に向かっていることが明らかになりました。

複数機器に簡単に接続変更できることを重視するようになった

通勤時代と比較して、Bluetooth音響機器の接続先としたい機材の頭数が増えて、「同時に2台と接続できます」の果てに「同時に16台と接続できます」が来るのかなあと夢想してましたが、現実的な状況として「1度に1台としか接続できませんが、複数機器に簡単に接続変更できます」のほうが私の感じる利便性は高いようです。

ぶっちゃけ3万円を越えると、音質の差異ってよくわからん

私に識別できるのは3万円くらいまでだったようです。いやまあ Sony IER-M9 を有線接続で使うと「なるほど、Bluetoothイヤホンは3万円程度で競ってるのは、あのくらいの感じだけど、有線イヤホンのコスト度外視な製品だと、こういうことになるのか」と体感しました。とてもよい。しかし、じゃあさらに上のグレードの製品を体感してみようとは、今のところは思わなかったです。無念。

自分のなかで、やりきった感がある

世の中にもっと様々な音響機器メーカーが鎬を削って上を目指していることは存じ上げているものの、とりあえず自分なりに満足できるまで金を使って聴きたいものを聴け感じがあるので、このあとは「借財をしてでも追求する」というより「気が向いたら嗜む範囲で愉しむ」程度でいいかなと。そんなところです。